公共政策学科
大村市の主権者教育「票育」から若者の政治参加を学ぶ
2026年5月8日、地域創造学部公共政策学科の授業「地方政治学」(担当:石田聖准教授)において、大村市選挙管理委員会事務局および株式会社POTETO Mediaより、大村市が取り組む主権者教育事業「票育(ひょういく)」について紹介が行われました。票育をサポートしている株式会社POTETO Mediaは、「政治をわかりやすく伝える」ことを軸に、政治・行政に関する情報発信、主権者教育、広報支援などに取り組む企業です。
「票育」は、若者が政治や選挙を身近なものとして捉え、自ら考え、判断し、行動する力を育むことを目的とした大村市独自の主権者教育の取り組みで、今年度で11年目を迎えます。今回の講義では、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたことを背景に、若年層への主権者教育の重要性が高まっていること、一方で、10代・20代の投票率が依然として低い状況にあることが説明されました。講義では、大村市選挙管理委員会事務局の松尾拓己氏より、大村市の概要や地域の特色に加え、同市における票育事業の歩みや実施体制について紹介がありました。また、学生たちは、なぜ「若者の投票率が低いのか」を考えるグループワークにも取り組みました。
「票育」では、高校生や大学生などから構成される「票育クルー」が研修を受け、中学校・高校等で模擬選挙を含む授業を行います。授業では、地域課題やその解決策について考え、候補者役による政策発表、意見交換、投票、開票といった一連の流れを通じて、選挙や政治参加を体験的に学ぶ仕組みが取り入れられています。また、票育事業の特徴として、地域の課題を楽しみながら学ぶこと、年齢の近い若者が授業を担うことで中高生が政治や選挙を身近に感じやすくなること、民間ヒアリングや市長訪問などを通じて地域理解を深めることなどが紹介されました。講義の中では、票育を経験した本学の卒業生が、大村市職員として活躍している様子も紹介されました。
「票育」は、全国の自治体が多様な主権者教育に取り組む中で、先進的な事例として評価され、総務省公式YouTubeでもドキュメンタリー動画として紹介されています。
講義を通じて、学生たちは投票率の低下や若者の政治参加を単なる制度上の問題としてではなく、自分たちの暮らしや地域のあり方と結びつけて考えることの重要性を学びました。公共政策を学ぶ学生にとって、選挙や投票をめぐる課題を地域の現場から捉え直す貴重な機会となりました。



