長崎県立大学 独自教育プログラム しまなびプログラム

しまをキャンパスに
新しい学びを始めよう

About

「しまなび」プログラムとは、本県の「しま」(対馬、壱岐、五島、新上五島、小値賀、宇久、的山大島)を佐世保校、シーボルト校に次ぐ第3のキャンパスとして位置づけ、学生が主体的・実践的に学ぶPBL学習法(project based learning 課題解決型学習法)を導入するとともに、「しま」での体験を通じて、グローバルな視点を持つとともに、ローカルな視点で地域課題に取り組むことができる人材の育成を目的とした教育プログラムです。

本プログラムは講義科目「長崎のしまに学ぶ」(必修科目)と演習科目「しまのフィールドワーク」(選択必修科目)の2つの科目から構成され、「しま」の課題等に対し、学生自身が解決策や対応方法を考えることで、課題発見力、分析力、積極性、協調性などの社会人として求められる能力を涵養します。

Point

  • “まなび”

    「まなびのプロセス」で
    学習力を育てる

    • 自ら考え計画し、実行し、評価するプロセス
    • 自ら学ぶ力など社会人基礎力の育成を通して、研究力、就業力を向上させる
  • “しま”

    「しま」は
    第3のキャンパス

    • 佐世保+シーボルト+しま
    • 日本一の離島の多い長崎県で離島の活性化は急務
    • 若者目線での問題解決が、未来のしま・地域につながる

Overview

「しまなび」プログラムは1年次から2年次にかけて実施します。

1年次の「長崎のしまに学ぶ」では各地域の現状や課題について学ぶほか、資料検索やまとめ方などの基本的なスキルを学び、個人での地域課題解決の提案を作成します。
2年次の「しまのフィールドワーク」では、前半に事前学習としてフィールドワークの手法などについて学び、グループ演習によりフィールドワークの計画を作成、後半では実際にしまでフィールドワークを行い報告書にまとめて結果を発表します。

「長崎のしまに学ぶ」「しまのフィールドワーク」はそれぞれ15回に渡っての授業を通じて「しま」の課題に対して学生自らが解決策や対応方法を考えることで、自主的・積極的な学修を学びます。

1年次、2年次のカリキュラムイメージ

Results

「しまなび」プログラムにおいて学生が取り組んだ主な成果をご紹介します。
長崎県立大学やるばいプロジェクトの奨励金等により学生の継続的な活動を支援しています。

宇久の椿を使用した椿クッキー

地元の方からも商品化を期待する声をいただき、ミーティングを重ね、実際に長崎駅などのお土産物を見て、どのようなパッケージが手に取りやすく目につくのかを考え、箱のデザインや中のカード、イラストも自分達で作成しました。箱を開けた時の宇久島とシーボルト校の位置関係を示すデザインもポイントです。
また、クッキーには宇久島の特産品である椿油を使用しており、特産品を島以外の人に広めていきたいという思いを込め、椿の花をモチーフにしました。

宇久島かるた

宇久の良さを島外の人に発信することを目的にかるたを考案。
小学校でのかるた大会が好評であり、その後商品化に至った。

壱岐の「パエリア風イカめし」レシピ

壱岐の水産分野のイメージアップ、魅力発信のため、壱岐の食材を使ったレシピを考案。「パエリア風イカめし」のレシピは島内で発刊された情報誌に掲載された。

宇久丼作り体験プログラム

磯釣りで獲れた魚を使って、実際に丼づくりを体験。その体験をプログラム化した「宇久丼づくり体験プログラム」を提案した。島内の民泊関係者が活用を計画中。

小値賀のトマトを活用したラスクの商品化

小値賀の新たなお土産として、複数の商品を考案。島民へのアンケートの結果、評価が高かったトマトラスクを提案した。現在、島内事業所と商品の開発に取り組んでいる。

Theme

「しまのフィールドワーク」における各グループの活動テーマ及び概要等の一覧です。
活動に関するSDG’sの該当項目をそれぞれ記載しています。

Intention

「しまなび」プログラム担当
本田 道明 特任教授

個性豊かな長崎の離島が、
まるごと学びのフィールドに

日本で最も離島のある長崎県にキャンパスを構える長崎県立大学では、佐世保校、シーボルト校に次いで、県内の島を第3のキャンパスと位置づけています。「しまなび」プログラム「長崎のしまに学ぶ」には1年次の全学生が参加。各地域の現状や課題を学び、それぞれが自分なりの解決策を考えます。更にその発展形として、2年次の希望者は「しまのフィールドワーク」で、事前学習を行った上で、実際に島に3泊4日滞在しながらフィールドワークを行います。現地でそれぞれの島の課題解決策を模索する中で、思考力・行動力・チームワークという3つの能力を引き出し、学生の基礎的な能力を高めることを目標としています。

事前学習と現地調査を
組み合わせて、
島の課題を解決

まず「長崎のしまに学ぶ」では、代表的な7つの島についての現状や課題を学びます。人口減少は共通する大きな課題であり、学生も真っ先に移住をテーマにしがちですが、プログラムではより踏み込んだ具体的な振興策を考えていきます。またそれぞれの島からコーディネーターを招いて、リアルな島での生活環境や背景を直接聞くことで、島に対する考えを深めるきっかけとなります。そして「しまのフィールドワーク」ではグループごとにフィールドワークの計画を立案し、自分たちで課題解決の方法を探りながら、現地でのアンケート調査や検証、インタビュー等を実施。島というフィールドを体感することで、予想もしなかった課題や可能性が見つかります。

大学生・社会人としての
基礎力と、
学びへの姿勢を
身につける

「しまなび」プログラムでは、いろんな地域から集まったバックグラウンドの異なる学生と議論を交わすことで、自分の視野を広げることができます。また、プログラムでは島をテーマにしていますが、そこで培われる能力は、今後の学生生活や、社会人としても活かされるものです。「しまなび」プログラムが、高校までの授業とは異なる、自ら学びを深めていく大学ならではの学修への橋渡し役となることを期待しています。

Interview

    看護栄養学部 栄養健康学科 2年
    (取材時)

    内田 一郎さん

    島の人口課題に向き合い、
    未来を考える

    長崎のしまに学ぶワールドカフェ

    2025年度、両キャンパスをオンラインで結び「ワールドカフェ※」を初開催。グローバル・ローカル双方の視点から地域課題を考え、社会人基礎力を養うことを目的としています。
    ワークではしまの魅力や課題を整理しグループで議論。メンバーを入れ替えてディスカッションを繰り返し、「聴く力」と「発信する力」を実践的に養います。離島の課題を通して、日本社会の問題を主体的に考える力を育みます。

    ※少人数のグループに分かれ、メンバーを入れ替えながら対話を重ね、意見やアイデアを深めていくワークショップ形式

    シーボルト校
    佐世保校

    情報システム学部 情報セキュリティ学科 2年
    (取材時)

    中島 賢大さん(長崎県出身)

    かんころ餅のアレンジレシピで
    しまの知名度アップを図る

    私たちのグループは、人口減少やコロナ禍以降の観光客減少が課題である五島の知名度向上に向けたアイデアを企画・検討しました。具体的には名産品の「かんころ餅」に注目し、ペースト状にしてドーナツやガレットにするなど、新たなアレンジを加えることで幅広い年代の観光客にアピールしたいと考えました。

    実際に五島に行き、かんころ餅の製造現場の調査やレシピの試作を行う予定でしたが、台風の影響で中止に。想定外の事態で行き詰まりそうになりましたが、同じ班のメンバーと協力することで、考案したアレンジレシピを掲載したパンフレットの原型を完成させることができました。

    最終的には発表会で優秀グループに選ばれたのはとても嬉しかったです。

    しまに行けなかったのは残念でしたが、アクシデントが発生した際の対処法を学ぶ貴重な機会となりました。

    かんころ餅のアレンジレシピも自分たちで考えパンフレットにまとめました
    実際に作ってみたドーナツとガレット

    経営学部 国際経営学科 2年
    (取材時)

    開 美鈴さん

    多くの体験を通して
    島の魅力や課題を理解する

    私たちは、大学生を中心としたアンケート調査を実施した後、若者が小値賀島に足を運びたくなるPRについて考えました。これをテーマにしたのは、小値賀島には魅力的な部分がたくさんあるのに、PRがうまくできていないと感じたからでした。

    具体的には、島のグルメ紹介をメインにしたSNSを立ち上げ、そのアカウント運営を島の高校生が行うという企画を学校側に提案。結果的にその実現は難しい部分もありましたが、滞在中にいろんな人と意見を交換したり、企画を練り直した体験はとても有意義な時間となりました。

    今回初めて小値賀島を訪れたことで、事前にSNSで見ていた動画や写真よりもさらに美しい景色に出会うことができ、島に対する印象も変わりました。しまなびを通して、小値賀島に触れられたのは本当に良かったです。

    小値賀島の中心部にあるカフェで食べた冷やしうどん。古民家を改装した店内は心地よい空間でした。

    国際社会学部 国際社会学科 2年
    (取材時)

    泉 蒼さん

    多くの体験を通して
    島の魅力や課題を理解する

    私は、「宇久島の再発見」をテーマに、釣りとゴミ拾いを組み合わせて豊かな自然を活かす企画を考案しました。
    また、宇久島の名産品である椿の花をモチーフにしたクッキーを作り、地元の皆さんに試食してもらう取り組みも行いました。

    滞在中の一番の思い出は、民宿先の方々の案内で、子牛のエサやりや磯遊びといった島ならではの体験をさせてもらったことです。また、夜には昔の宇久島がどのような島だったのか、現在抱えている課題についてもお話を聞くことができ、島に対する理解が深まりました。

    事前学習で現地の島を訪れる前にコーディネーターの方と何度もやり取りし、入念に計画していたことで、現地での滞在が有意義な時間となりました。しまなびを通して、コミュニケーション能力が向上したのも大きな収穫だったと思います。

    海岸に打ち上げられたゴミの清掃活動。丸一日でトラックいっぱいのゴミを拾うことができました。
    しまなびのメンバーと担当の先生、2日間お世話になった民泊先のお父さん、お母さんとの記念撮影。

    経済学部 経営学科 2年
    (取材時)

    川内 日菜子さん

    壱岐焼酎をソフトドリンク化し
    壱岐の知名度アップを図る

    私は壱岐の人口減少や少子高齢化などの問題を解決する手段として、特産品である壱岐焼酎をソフトドリンク化した「ソフト壱岐焼酎」を開発する企画を立案しました。これは、修学旅行生を中心とした若者をターゲットに販売することで、壱岐焼酎の知名度アップや子どもを持つ家庭の観光需要の拡大を目指したものです。

    活動の中で印象的だったのはグループワーク。同じ壱岐という地域を対象としながら、他の学生から斬新なアイデアがたくさん出てきて、とても刺激を受けました。自分だけの考えに固執せず、いろんな意見を混ぜ合わせながら企画を具体化していく作業はとても楽しく、充実した時間を過ごせました。

    こうした答えのない問題に仲間と協力して取り組み、新しい正解を導いていく経験は、社会に出てからもきっと役立つと思います。

    情報システム学部 セキュリティ学科 2年
    (取材時)

    中村 瑛さん

    五島の魅力を活かした
    ウェディングで五島を活性化

    私たちのグループはアイランドウェディングをテーマに、五島を舞台にした結婚式のパッケージプランを提供することで、島の発展に結びつける企画を提案しました。結婚式に必要な会場や料理などはすべて島内で用意し、島の美しい景色を活かした写真を集めて一冊のウェディングアルバムにするという内容です。

    結婚式を五島で挙げることで、五島が思い出の場所となりリピーターや移住にも繋がってほしいという思いで立案しました。このテーマをグループで話し合う前にそれぞれ考えていたアイデアは、ウェディングとは全く異なるものでした。

    そうした企画の共通点を見つけながら一つにまとめていく作業はとても貴重な経験になり、さまざまな視点を持つことの大切さを学べたのも本当に良かったと思っています。

    地域創造学部 公共政策学科 3年
    (取材時)

    古賀 香雪さん

    商店街に新たな活気を生み出す
    シャッターアートを制作

    私が取り組んだテーマは「福江商店街×シャッターアート」です。きっかけは、旅行で五島列島の福江島を訪ねた時に、人通りの少ないシャッター街が目に留まり、このシャッターをキャンバスにしてカラフルな絵を描けば、商店街が華やかになり、賑わいも生まれるのでは・・・と考えたことでした。
    コロナの影響で福江ではできませんでしたが、所属するサークルに佐世保市の四ヶ町アーケードから依頼があり、実際にシャッターアートを制作する機会に恵まれました。
    デコボコのシャッターに絵を描くのは難しかったです。しかし、制作中に足を止めて話しかける人が多く、シャッターアートは想像以上に交流のきっかけになると実感できました。実際にやってわかる新たな気づきが、しまなびの意義なのかもしれませんね。

    Q1.発表内容を考えたきっかけは?

    大学一年生の時初めて福江島に行き、島内をドライブしていると、突然シャッター街が目の前に広がりました。それが福江商店街でした。コロナの影響もあると思いますが、錆びたり、白い柱や壁が黒く汚れていたりしているのを見て「白で塗りつぶしたい。花も咲いてないし、なんなら地元の小学生と一緒にカラフルに塗りたい」と思ったことが、このテーマを思いついた最初のきっかけです。福江商店街の特徴として、昼間から人が少なく、シャッター街であり、車道が広いため車の通りが多いことが挙げられます。そのため素通りする人が多いのではないかと考えました。しかし、シャッターに絵があれば、それに興味を持って素通りする人の足を止めることが出来るのではないかと思います。素通りする人が少なくなれば、人が集まり、それによって賑わいが生まれると考え、このテーマを考えました。

    Q2.大変だったことは?

    シャッターのような大きなキャンパスに絵を描くことは初めてで、中高運動部だったため絵は独学がほとんどだったので、初めは描きあげることができるかどうか不安でした。その不安も的中といった感じで、シャッターは段差が多くボコボコしていて描きにくく、さらに11、12月だったため寒くて筆を持つのが大変でした。
    また初めは1ヶ月程度で終わるかと思っていましたが、意外と時間がかかってしまい、終わったのは1ヶ月半後でした。シャッター2枚分を仕上げるのに、大学生3人でこんなにも時間がかかるのだなあと思い、想像以上に大変でしたが、仕上がった時はやりがいがあり、描いている時に沢山の人に声をかけていただきました。
    コロナ禍で全然人と交流する機会がありませんでしたが、シャッターアートを通じて交流する機会も得ることが出来て良かったです。

    Q3.しまなびプログラムを通して学んだことは?

    今回の「しまなびプログラム」を通して、私は「しまなび」の本当の“意義”というものを見いだせた気がいたします。と言いますのも、それに至ったきっかけがございました。例年であれば「しまなびプログラム」の内容は、島に赴き、島の方との交流を通して、グループで課題を見つけ意見をかわし解決策を提案する、というものでした。
    その内容に魅力を感じ、私はこの大学を希望したのですが、私のときは残念ながら島に行くことやグループワークの実施が叶いませんでした。
    しかし、その後観光という形で島を訪れる機会がありました。
    実際に島の様子を自分の目で見ることができ、加えて自分が提案していたことを、場所こそ違えど「観光客」の視点で体験できました。
    私は今回のテーマで、期待できる効果について「素通りする人を減らせる」と考えていました。実際に四ヶ町でシャッターアートを行った際は、それを見るために足を止めて盛り上がっている人も多く見受けられましたので、本当にシャッターアートには想定していた効果を得られると実感することができました。
    この経験を通し、「しまなびプログラム」は授業だからという名目で島に行ったり物事を体験することがすべてではなく、授業というはっきりとした目的がなくても、機会を見つけて参加したり体験したりするといった“自ら動く”ことが、「しまなびプログラム」の本当の意義なのではないかと感じました。履修中に島を訪問できなかったことは残念ですが、その分私はほかの人がしていない貴重な体験を得られたと思っています。

    テーマ…福江商店街×シャッター アート

    看護栄養学部 看護学科 2年
    (取材時)

    石山 柊子さん

    島の認知度を高めるための
    キャンプと食のイベントを企画

    私たちのグループは、宇久島の認知度向上計画を提案しました。具体的には、島内でのモバイルWi-fiの貸し出しと、SNSによる情報発信の改善です。加えてコロナ禍での観光PR対策として、宇久島の豊かな自然を活かしたキャンプなどアウトドア型の滞在モデルプランと食のイベントの企画を立案しました。宇久島について調べるたび、自分自身が島の魅力に強く惹かれ、新たなアイデアがどんどん湧きました。
    しかし、具体的な費用や準備に必要な時間を考えた時に、現実的な提案ではないと思うこともあり、何度も企画内容に修正を加え、最終的な提案をまとめました。しまなびを通じて、「自分がやりたい」と思ったアイデアに固執するのではなく、客観的な考え方も踏まえた実現可能な提案が大切だと学びました。

    Q1.発表内容を考えたきっかけは?

    最初に取り組む島を宇久島にしようと決めたのは、単純に宇久島に惹かれたからです。宇久島について調べていくうちに、宇久島の食に興味がわき、宇久島の食の魅力を島外に発信するにはどうしたらいいかを考え、UKUJIMA FOOD FESTA を思いつきました。久島の豊かな自然を知り、それらを活かしたキャンプスタイルを提案できないかと考え、FOOD FESTA と結び付けたものを思いつきました。宇久島について調べている際に、宇久島の情報を集めにくいことに気が付きました。そこで、モバイルWi-FiやSNSの改善を行うことで、島からの要望にもある「島の認知度向上」を実現できるのではないかと考えました。

    Q2.大変だったことは?

    宇久島について調べていくうちに、実際に宇久島に行ってみたいと思うほど島に惹かれていきました。次から次に、島の観光客を増加させるアイデアや、島の認知度を向上させるアイデアが湧きました。しかし、それらにかかる費用を計算したり、本当に効果的なのかをデータを調べ検討したりすると、現実的な提案ではないとなったものもありました。取り組みの際に、最も重視したことは、コロナ渦でも実現可能かどうかと、できるだけ準備にかかる時間と費用を抑えることでした。そのために、提案を何度も修正したり、費用を繰り返し計算したりすることが大変でした。

    Q3.しまなびプログラムを通して学んだことは?

    自分が島に対して「やりたい」と思ったアイデアをそのまま提案するのではなく、データを収集したり、準備にかかる費用や時間を計算したり、本当に効果的な提案なのかを考えるようにしました。主観的な考えと客観的な考え方を総合した提案ができたと感じています。

    テーマ…宇久島の観光

    経営学部 経営学科 3年
    (取材時)

    大水 彩さん

    島の認知度を高めるための
    キャンプと食のイベントを企画

    毎月定額の料金でタクシーを自由に利用できるもので、利便性の向上だけではなく、島民の負担軽減や事故の防止、高齢者ドライバーの免許返納、さらに観光面での活用も見込まれます。またタクシー事業者側も収益を安定させることができ、新たな雇用にも繋がると考えます。人口減少だけではなく、少子高齢化も深刻な島の現状を踏まえた内容です。

    Q1.発表内容を考えたきっかけは?

    定額制の動画配信サービスがヒントとなりました。またインターネットで調べる中で、タクシーの定額制の導入に対するニーズが高いことを知り、人口減少が進む島でも普及するのではないかと考えました。

    Q2.大変だったことは?

    初対面の学生同士でグループを組んでコミュニケーションをとるのに最初は苦労しました。しかし3日間というまとまった期間のグループワークを通して仲が深まり、みんなで意見を出し合って振興策をまとめることができました。私一人のアイデアだけでは、うまく形にならなかったと思います。

    Q3.しまなびプログラムを通して学んだことは?

    グループで様々な意見を出し合うことで、今回の振興策が出来上がりました。また学生発表では他のグループの様々なプレゼンを見て、島の状況に合わせたいろんな振興策に感心しました。こうした経験から、一つの課題に対しても多角的な視野を持つことの大切さを学びました。

    地域創造学部 公共政策学科 3年
    (取材時)

    諸隈 大洋さん

    対馬を舞台にしたアクションゲームによる観光振興

    対馬を舞台にしたアクションゲームが国内外でヒットしたことから、ゲームに登場する場所を巡る聖地巡礼を取り入れた観光振興策を提案しました。対馬は韓国から訪れる観光客がほとんどの割合を占めており、もっと日本国内の注目度を高める上でも効果的です。またゲームという新しい切り口で、これまで対馬を知らなかった層へのアピールが実現できます。

    Q1.発表内容を考えたきっかけは?

    私の友人が対馬を舞台にしたアクションゲームをしていて、そこからヒントを得ることができました。ちょうど発表の頃に発売したのでタイムリーな提案内容となりましたが、すでに対馬で動いている取り組みもありました。

    Q2.大変だったことは?

    しまなびのグループワークで初めて話す学生も多く、打ち解けるのに少し苦労しました。ただグループで意見を出し合う前に、アイデアの軸となる中心的な部分を共有しておくことで、お互いスムーズに話せたと思います。

    Q3.しまなびプログラムを通して学んだことは?

    事前学習ではそれぞれ島の課題について学びましたが、高齢化や過疎化など、場所が違っても共通している課題が多い印象でした。また観光振興も大きな課題となっており、今回のように島を題材とした作品とのコラボレーションはまだまだ可能性が大きいと感じています。

    情報システム学部 情報システム学科 3年
    (取材時)

    大竹 桐矢さん

    小値賀町の島民用アプリ”おぢプリ”

    専用のスマートフォンアプリ「おぢプリ」を使って回覧板や行政機関の情報を共有したり、医療機関への受診やタクシー予約、買い物をオンラインで行うもので、島民の生活向上や観光客の利便性向上が期待されます。ただ小値賀町は、長崎県内でも特に高齢化が進んでいるため、高齢者と若者の情報格差をなくすための解決策を考えるのに苦労しました。

    Q1.発表内容を考えたきっかけは?

    事前学習で県内の様々な島について学んだ際に、五島列島北部の小値賀町に光ブロードバンドの高速回線が普及していることを知りました。このネットワークを活かすことができるアイデアを考える中で、アプリという案が浮かびました。

    Q2.大変だったことは?

    お互い真剣に振興策を考えるからこそ、時には意見がぶつかることもあります。グループ内ではリーダー役を担っていたので、そうした際にはみんなの意見を踏まえた上で妥協点を見つけていきました。

    Q3.しまなびプログラムを通して学んだことは?

    学生発表には小値賀町の方がオンラインで参加してくださり、実際に島に住んでいる目線での意見を伺うことで振興策の新たな課題や可能性が見つかりました。いつか実際に島に足を運んだ上で、改めて振興策を考えてみたいと思います。

    情報システム学部 情報セキュリティ学科 3年
    (取材時)

    林 壱成さん

    ICTやIoTを活用した有害鳥獣対策

    IoTセンサーや地理情報システムなどを組み合わせることで、遠隔操作で罠を起動したり、有害鳥獣の出没するエリアを分析して効果的な対策に役立てます。また設備導入に伴う経済的負担を軽減するため、クラウドファンディングやオンラインストアを活用することを振興策に加えました。捕獲した鳥獣はジビエとして活用することで、新たな観光資源としてPRすることも期待しています。

    Q1.発表内容を考えたきっかけは?

    もともと情報セキュリティ学科でICTやIoTといった情報技術を学んでいて、何か自分の知識を課題解決に活かすことができないかと考える中で、事前学習を通して新上五島が有害鳥獣に悩まされていることを知り、今回の振興策に繋がりました。

    Q2.大変だったことは?

    グループでの話し合いや意見をまとめるのは3日間という限られた期間しかなかったので、なるべくスムーズに話し合いが進むように自ら率先してリーダー役として進行していきました。最初にICTやIoTの活用という軸は定まっていたので、発表内容はまとまりやすかったです。

    Q3.しまなびプログラムを通して学んだことは?

    学生発表では他のグループからもICTやIoTを活用した振興策が提案され、さらにオンラインで参加した島の方からも情報技術の活用が大きな課題という声があり、今後も大きな可能性のある分野だと手応えを感じました。この経験をさらに学科の研究で深めていきたいです。